40代女性が気になる美容と健康、家庭の情報をお届けします。

更年期の悩み解決!フェムテックのなかで注目のサービス「メノポーズテック」とは?

更年期の悩み解決!フェムテックのなかで注目のサービス「メノポーズテック」とは?

前回の記事(今年注目の「フェムテック」女性のライフステージの悩みをテクノロジーで解決!)では、女性特有の悩みをIT(インフォーメーション・テクノロジー)が解決するフェムテック(Female+Technology)が、10代から50代の女性のライフステージにおいてさまざまなシーンで活かせるという内容を紹介しました。

日本では月経周期管理アプリが幅広く利用され、緩やかにフェムテックへの認知も広まりつつあるなか、私たち40代女性が注目したいのは、フェムテックのなかでも更年期の不快な症状をテクノロジーで緩和する「メノポーズテック(Menopause+Tech)」です。メノポーズテックとは、更年期(Menopause)と技術(Technology)を組み合わせた造語なのですが、すでに米国では、チャットでの医療相談サービスや、ホットフラッシュ(ほてりや発汗など)、膣の乾燥をケアするデバイスなど、メノポーズテックのさまざまなデバイス・サービスが登場しています。

今、メノポーズテックが必要な理由

「更年期」とは、閉経前後の5年を指し、約10年の期間があります。日本人の閉経年齢は50歳頃が殆どなので、45~55歳くらいの時期が更年期にあたり、その症状は、ホットフラッシュ、手足の冷え、不眠、気分の落ち込み、肩凝り、疲れやすいなどさまざまです。しかし、これらの症状は疲労やストレスからも起こるため、更年期によるものなのか判別が難しいようです。

更年期症状での医療機関を受診する人は、更年期人口の10%ほどと非常に少ないといわれています。仕事などで多忙な女性にとっては、スケジュール調整や休みを取ることが負担となるため、受診せずに過ごしてしまう人も多いのでしょう。

医療機関ではホルモン補充療法(HRT)がメインの治療法となっていますが、以前、乳がんリスクが上がると指摘されたことから不安感を抱く人も多く、できることなら病院に行かずに更年期に対応したいと望む声が未だに多いのです。

その声に関わらず、現状では、医療機関の受診なしで更年期に対応できるものとして、食生活の改善や運動、市販薬やサプリメントの摂取などしかありません。さらにこれらは、個々人へ効果や適性を保証したものではないのです。

メノポーズテックは、こうした更年期の方の声と現状の隙間を埋める事で成長をつづけ、スタートアップを中心に私たち女性が悩まされてる更年期の不快な症状を緩和するデバイス・サービスを提供しています。

メノポーズテックのデバイス・サービス

前項のとおり、更年期の不快な症状を緩和するために医療機関を受診する人は少数派です。更年期症状は個々人で違いが大きく、既往歴があると受けられない治療法もあり、専門家の判断によって治療法を選ぶ必要があります。ここでは、専門家によるオンライン相談サービスをはじめ、生活習慣を改善するアプリやホットフラッシュ対策用デバイスなど、更年期症状を緩和するデバイス・サービスを紹介します。

更年期専用のオンライン相談サービス「Genneve」

gennev オンライン相談サービス フェムテック

画像出典:Gennev

Gennevは、医療従事者(医師、またはナース・プラクティショナー)とビデオチャットで相談ができる予約制の遠隔医療サービスで、平日夜間や週末にも利用可能です。相談後に処方箋を発行してもらうこともでき、患者自身が薬局で薬を受けとります。相談料金は、15分間で35ドル(約3,800円)と、日本の医療費に比べると高い印象を受けますが、米国レベルでは良心的な価格となっています。

更年期専用のオンライン相談サービス「Rory」

Rory オンライン相談サービス フェムテック

画像出典:Rory

Roryは、詳細なオンライン問診票へ回答したあと、ビデオチャットで医師の診察を受けることができるオンライン相談サービスです。相談料金は1回15ドル(約1,700円)と、Genneveと比べると新規参入のためか安価となっています。

処方薬の膣の炎症に効果のある膣用エストロゲンクリームや、ほてりや発汗を鎮める効果のあるパロキセチン(日本での商品名はパキシル)などはオンラインで購入できます。ほかにも、膣用潤滑剤やブラックコホシュ(キンポウゲ科のハーブ)など、処方箋なしで購入可能な商品も扱っているので、患者の症状やライフスタイルに合わせて利用でき、とても便利です。

生活習慣改善アプリ「B-wom」

B-wom 生活習慣改善アプリ フェムテック

画像出典:B-wom

B-womは、患者の目的や悩みに合わせて健康・運動に関するアドバイスを受け、生活習慣の改善を図れるスマホアプリのサービスです。生年月日、出産経験、最終月経日、更年期症状の有無などのいくつかの質問にアプリ内で答えると、自分に合った健康・運動についてアドバイスされます。

B-womは無料で利用できますが、月5.99ユーロ(約700円)の有料のサブスクリプションサービスに登録することで、個々人に完全にカスタマイズされた健康・運動に関するアドバイスを受けることができます。

ホットフラッシュ対策・ウェアラブルデバイス「GRACE」

grace 更年期対策ウェアラブルデバイス フェムテック

画像出典:GRACE

GRACEは、更年期症状で起こるホットフラッシュ対策のウェアラブルデバイスとして、イギリスで開発されました。このデバイスはブレスレット型になっていて、装着した人の体温を常にモニターしています。自身が気づく前にほてりを検知し、自動的に機器本体が冷やされ、体の熱を冷ますというデバイスです。

このブレスレット型デバイスは、ロンドンのデザイナーPeter Astburyによって考案されたもので、直線的でモダン、一見カジュアルなバングルのように見えます。今はまだ市販されていないのですが、既にジェームズダイソンアワードなど幾つもの賞を受賞していて、販売されるのが楽しみなデバイスです。

栄養補助食品と膣用保湿ローション「KINDRA」

kindra 更年期対策 栄養補助食品・膣用保湿ローション フェムテック

画像出典:KINDRA

KINDRAは、2019年11月にM13とP&Gベンチャーズによって立ち上げられたブランドです。ほてり、気分のムラ、腟の乾燥などの更年期症状を緩和する栄養補助食品と膣の保湿ローションを扱っています。すべてのプロダクトはオンラインショップから送料無料で購入できます。

フェムテックで活性化する尿もれパッド・ショーツ

ここまで更年期に特化したデバイス・サービスを紹介しましたが、ほかにも注目したいのが「尿もれ」対応のプロダクトです。

生理用品の要らないサニタリーショーツを扱う「Thinx」の尿もれ用ショーツ「Speax by Thinx」、メンズも扱う尿もれ用パッド・ショーツのオンライン販売をおこなう「FannyPants」、使い捨てショーツのサブスクリプションサービスをおこなう「LilyBird」「Willow」など、すでに多くの選択肢が誕生しています。

「購入する恥ずかしさ」という課題はオンライン購入することで解決されるとともに、ショーツの薄さやデザイン、パッケージは尿もれ用とは思えないプロダクトです。

まとめ

フェムテックのなかで注目を集めているメノポーズテックには開発途中のデバイス・サービスも含めるまだまだ多数あり、今後の進歩に期待が持てます。

日本では、オンライン診断は許可されていますが、処方箋に関しては「文書で郵送する」と決められているため、オンライン診断の魅力である便利さが損なわれています。しかし、今年2020年を目処に解禁の方向に動くといわれ期待したいところです。

また、メノポーズテックの課題のひとつは、女性自身に子どもがいれば教育費が嵩むなどの理由から、自分のセルフケアにお金をかけない傾向があります。このような意識を変えていくには、メノポーズテックを開発する企業やメディアが、社会全体に更年期対策の重要性をアピールし、また、正しい知識を浸透させていくかを考える必要があるでしょう。

更年期症状も含めて理解されづらい女性特有の悩みを社会で認知されるようになれば、ニッチと判断されているマーケットが大きく成長すると思われます。フェムテックと同様に、その時を楽しみに待ちたいと思います。

参考サイト:THE AMERICAN JOURNAL of MEDICINE(英文記事)

femtechカテゴリの最新記事